飲食店や病院など人が集まる場所には業務用エアコンが設置されています。
しかし掃除を怠り汚れたままにしておくと、内部にカビやホコリが溜まり電気代が上がり、エアコンの故障の原因にもなります。
また業務用エアコンから吹出す汚れた空気は、アレルギーを引き起こし、働くスタッフの健康にも影響します。
掃除機や洗剤を使った通常のエアコンのフィルター清掃を行っても、自分では取り除けない小さなホコリやカビが、どうしてもエアコン内部に溜まってしまいます。
この記事では業者に依頼して業務用エアコンのクリーニングをする理由と自分で出来るメンテナンスの方法について紹介しています。
業務用エアコンは定期的に清掃する必要がある
会社や飲食店の業務用エアコンは、家庭よりも起動している時間が長く、お店にもたくさんの人が集まりタバコを吸ったり、食事の臭いも付きやすいのでエアコンの内部も汚れやすくなります。
それで業務用エアコンは家庭用エアコンと違い、定期的にクリーニングをしなくてはなりません。
具体的なクリーニングでは、会社のエアコンならば10時間使用しても、人が歩き回る頻度が少なければ、部屋のホコリもそれほど舞わないので空気も汚れません。
こうした環境では2ヶ月に1回のペースでフィルターを洗えば十分でしょう。
また2年程度から3年程度に1回の目安で内部の清掃をすれば十分キレイに使えます。
しかし飲食店やダンス教室のように人の出入りが多く、いつも人が動き回っている場所ではホコリが舞いやすく、エアコンも汚れやすい傾向があります。
飲食店では汚い環境だと営業に影響が出てしまうので、最低でも1ヶ月に1回はフィルターの掃除をして、内部のクリーニングも1年に1回のペースで行うことをおすすめします。
業務用エアコンをクリーニングするメリット
業務用エアコンの分解洗浄をすると、嫌な臭いを防ぐことが出来ます。
定期的にフィルターを清掃したり、エアコン内部のクリーニングを行うと、内側に溜まった汚れが出てこなくなり嫌な臭いがしません。
逆に定期的な清掃をしないとエアコン内部に、ホコリや塵が溜まっていき、ダニやカビが増えていきます。
そのままエアコンを使い続けると、エアコン内部の汚れをまき散らし、空気を吸った人の健康被害を引き起こすこともあります。
それでエアコン清掃を定期的に行い、空気をキレイにして嫌な臭いがしないように注意しましょう。
エアコン内のカビやホコリが風と一緒にエアコンから出てくると、部屋の中をカビの菌などが浮遊している状態になり、人が吸い込むと肺に入りアレルギー症状を引き起こしかねません。
そのため専門の業者に依頼して、エアコンを掃除してエアコン内部の汚れを無くすと、アレルギー症状を改善できます。
また定期的にエアコン清掃をして、エアコンの内部が清潔な状態に保たれていると、エアコンに負荷がかからなくなるので、エアコンも壊れにくくなり、寿命が延びて冷暖房の効力も上がります。
機種にもよりますがエアコン清掃の作業をした際に冷暖房の効力が30%以上上がったというデータもあります。
また内部に汚れが溜まっているエアコンは、空気と熱の変換が上手くできないので、電気の消費量が上がります。
エアコンクリーニングを行うことで、エアコンの負担が減るので電気代の節約にもつながります。
エアコン内部のクリーニングは専門の業者に依頼しますが、前に付いているカバーを外してフィルターを取り出し、掃除をするのは素人でも簡単にできます。
エアコン内部に汚れが溜まったまま使い続けると、普段よりも負荷がかかった状態での稼働し続けることになり、故障する可能性も高まります。
業務用エアコンの寿命は10年程度から15年程度と言われていますが、定期的にエアコン内部の清掃をしておくと、寿命よりも長く使えるので、結果的にはコストを抑えることにもなります。
自分で出来る業務用エアコンのメンテナンス
家庭用エアコンと違う業務用エアコンでも幾つかの種類があります。
業務用エアコンの中には天井に埋め込むタイプや天吊りタイプ、ダクトタイプなど種類が幾つもあります。
それぞれの構造も違うので、業務用エアコンのクリーニングをする際はその機種の取扱説明書を良く確認しながら行いましょう。
特にタイプによっては4つの方向から取り外す構造や2つの方向から取り外す構造など、フィルターの取り外し方も違います。
一般的な業務用エアコンは、外側のカバーを取り外してからフィルターを外します。
天井での作業になるため脚立を使いますが、注意しないとフィルターからゴミが下に落ちるので慎重に作業しましょう。
クリーニングをする前にエアコンの電源を切りましょう。
家庭用のエアコンであればコンセントプラグを抜いてから作業した方が安全ですが、業務用エアコンは直電源になっているので、ブレーカーを落とす必要があり大変なので、エアコンの電源を切るだけで作業を始めます。
本体のカバーを外してから、中のフィルターを外します。
やり方は取扱説明書を良く見て行いましょう。
フィルターを取り外したら、掃除機でホコリを吸い取ります。
掃除機でフィルターの両面をキレイにしますが、ホコリが多い表面から始めて、次に裏面に行くとホコリが舞う心配がありません。
掃除機で表面のホコリが無くなったら、フィルターの裏面から水洗いをします。
この作業をする時には、網目を傷めないように、柔らかい素材のスポンジかブラシで優しく洗いましょう。
油汚れやヤニ汚れが落ちにくい時には、水で薄めた中性洗剤を使い、汚れがキツイ部分に付けるとすぐにキレイになります。
なお洗剤を使った時には、最後に水でしっかり洗い流して、洗剤の成分が残らないように気を付けましょう。
フィルターを洗ってから硬く絞ったタオルで水気を取り、その後に風通しのよい場所で陰干しをします。
水分が少しでも残っていると、カビが発生する原因になるので注意しなければなりません。
どうしても早く乾かしたい時には、家庭用のドライヤーで送風すると良いでしょう。
なお太陽の光が強すぎたり、ドライヤーの温風を使ってしまうと、熱を与え過ぎでフィルターのプラスチック部品が溶ける可能性もあるので注意が必要です。