暑い夏には空調は絶対に必要ですが、エアコンには家庭用と業務用があります。
店舗やオフィスでも家庭のリビングと変わらない広さのところもあります。
そんな時にはわざわざ業務用エアコンを導入しなくても家庭用エアコンでも十分に感じます。
業務用エアコンと家庭用エアコンの違いは、形状、冷暖房の能力と電源、電圧、費用、取り付け工事の仕方が異なります。
しかし業務用エアコンと家庭用エアコンの大きな違いは力の差です。
業務用は家庭用に比べて力が強いので、オフィスや飲食店など家庭用では対応しきれない環境でも大きな力を発揮します。
この記事では業務用エアコンのメリットについて説明します。
業務用エアコンの違いは力の違い
業務用エアコンは家庭用エアコンと比べると力が大きいです。
業務用は店や会社など大きな空間や人がたくさん集まる場所を想定して作られているので、家庭用エアコンよりも強い力が出ます。
業務用エアコンは、レストランやホテルのように天井が高い場所や宴会場のように広い空間でも使用できるのがメリットです。
レストランの厨房など熱が出る機材を使う場所では、より高い冷力が求められ、
事務所のようにOA機器が多くある場所でもしっかり冷やせる力が必要です。
家庭用エアコンは最も力が弱いエアコンですが、業務用エアコンは会社や店で使うのに向いています。
最も大きな力が出る業務用エアコンは、ビルや商業施設などでも使用可能です。
業務用エアコンは家庭用エアコンと比べると冷暖房の力の差は驚くほど高くなります。
業務用か家庭用かで電気代が変わる
業務用か家庭用かを決める上で大切な要素が毎月かかる電気代です。
特にコロナの影響で客足が減っているので、光熱費を少しでも節約したいと考えている店主の方が多いと思います。
業務用エアコンを選ぶときにはカタログを見て決めるのではなく、設置する場所に合わせて形を決め、
電源についても販売業者に相談すると良いでしょう。
業務用と家庭用の電源と電圧の違い
業務用と家庭用のエアコンは電源の種類が違います。
家庭用の電化製品は電圧の低い単相の電源で動きますが、業務用の機械は大きな力が必要なので三相の電源が必要です。
家庭用エアコンの電源は単相200Vしかありませんが、業務用エアコンは三相200Vに加えて、
家庭用と同じ単相200Vで動くタイプもあります。
三相200Vの業務用エアコンを使う場合には、新たに電気を引くので電力会社と契約しなければなりません。
単相は基本料金が安いので使えば使うだけ電気代が上がります。
大きな空間に家庭用のエアコンを取り付けて、冷やすためにエアコンをつけっぱなしにすると毎月の電気代はかさみます。
逆に三相は基本料金が高いですが使用料金は低くなるので、常にエアコンを付けていても電気代はあまりかかりません。
結果的に光熱費を下げてランニングコストを抑えることが出来ます。
コンビニなどは24時間エアコンを稼動させるので、光熱費を抑えるためには業務用エアコンが必須です。
家庭用エアコンの力はワットで表示されますが、業務用エアコンの力は馬力で表示されます。
業務用エアコンと家庭用エアコンでは力の表示が違うので、素人では力の違いについて理解しにくいです。
簡単に言うと家庭用エアコンの力は3馬力にも及ばず、業務用エアコンは1.5馬力から10馬力の幅があります。
オフィスや店舗に業務用エアコンの導入を考えている人は、空間にどの程度の馬力が必要かを見極める必要があります。
業務用エアコンは工事の方法も違う
家庭用エアコンは家電量販店やエアコンを購入した電気屋さんで工事を依頼して取り付けてもらえますが、
特別な工事はいらないので約1時間もかからずに終了します。
工事費用も約1万円程度で済みますし、エアコンを買うと工事費が無料になる場合もあります。
しかし業務用エアコンの工事は、家庭用エアコンよりも複雑で、埋め込み形の室内機を設置して、
フロンガスを回収して、配管も洗浄しなければなりません。
さらに天井にエアコンの空間を確保できるかなど、設置する場所を前もって点検する必要もあるので、
工事をする時間は長くかかることがデメリットです。
また工事費用も約数万円かかってしまうこともあります。
業務用エアコンの取り付けは配管を設置する管工事の仕事になるため、
通常の電気屋さんではなく管工事を専門に行う業者に依頼する必要があります。
業務用エアコンはお手入れが簡単
一般的な家庭用エアコンはフィルターを外して掃除するように設計されていますが、
業務用エアコンは天井に埋め込まれているので、フィルターを外して中を掃除するのも簡単ではありません。
そのため家庭用エアコンと比べてフィルターが汚れにくく出来ています。
またふき取りやすい形状になっているので掃除の時間を短縮できます。
店舗の床とガラスの定期清掃の時に清掃業者にエアコンのクリーニングも依頼すれば毎日行う掃除の手間を省けます。
業務用エアコンを取り付ければ、掃除の手間を減らして冷房の効果を最大まで高めることが出来ます。
また業務用エアコンは家庭用エアコンに比べると風も強いので、広い範囲を冷やすことが出来ます。
さらに業務用エアコンは簡単に操作が出来る設計されていて、
店舗やオフィスで様々な人が使用しても使用に困らないように作られています。
業務用エアコンは長く使える
業務用エアコンは家庭用とは違い、会社や店舗でつけっぱなしにして長時間使用することを前提に作られているので、
家庭用エアコンよりも耐久性があります。
一般的に家庭用エアコンの耐用年数は約6年程度と言われていますが、
業務用エアコンの耐用年数は約13年程度から約15年程度です。
家庭用と比べると初期費用は掛かりますが、業務用エアコンはあまり故障することが無いので長く使え、修理代もかかりません。
家庭用エアコンは保証期間が1年から5年ですが、業務用エアコンは5年から10年保証してくれるメーカーもあります。
また業務用エアコンは家庭用エアコンと電源が異なるので、室内のコンセントから電気を取る必要がありません。
電源はすべて室外機に直結するように設計されているため
設置する場所を選ばないでコンセントが無い所にも取り付けることが可能です。